地域の福祉事業で働いていると、利用者から「リハビリを受けたいけど受けられる場所が分からない」と言われたことはありませんか?
また、リハビリを受けてほしい人がいるけど、どこを紹介したら良いのか分からないということはありませんか?
今回はそのような体験をした方向けに、各リハビリ機関の特徴と筆者の主観を元に作成した「地域のリハビリマップ」を公開いたします!
ぜひ、この記事を読んだ方が「利用者に合ったリハビリ機会の情報提供ができる!」を体験していただけたらと思います。
~本記事の要約~
「退院したらどこでリハビリを受けたらいいの?」
「通所介護や通所リハ、クリニックでのリハビリの違いって何なの?」
など、リハビリについて質問された経験はありませんか?
そのような方向けに、今回は作者の主観で「地域リハビリマップ」を作成しました。各リハビリ機関の適応対象や内容を記載したので、ぜひ参考にしてみてください!
①本記事を読む前に

本記事を読み進める前に必ずご一読ください。注意事項が2点あります。
1点目は、本記事における「リハビリ」についてです。
みなさまは「リハビリ」と聞いてどのようなことが思い浮かぶでしょうか。
マッサージ?筋トレ?生活支援?
恐らくどれも正解ですが、どれも不正解です。
リハビリは、障害を持った人が生きがいを獲得するのに必要なものを指します。そのためにマッサージが必要なら行い、生活支援が必要なら行うのがリハビリです。
これだとあまりにも概念的な話になるので、今回は「リハビリ」をICFの「身体機能」「活動」「参加」の回復を目指すものとして定義付けしました。こちらの詳細は3章の「地域リハビリマップ」で解説いたします。
2点目は、今回のリハビリマップは「作者の主観」で作成していることです。
今回は各所に勤務している方へのご意見や厚生労働省の情報・論文を中心にまとめて作成しています。しかし、施設ごとにサービス形態が異なる場合もあるので、本記事で紹介した施設をご利用・ご紹介する際にはその施設へ問い合わせた上で行うことを強く推奨いたします。
また、ご配慮の至らぬ部分があるかと思いますが、その時はご指摘いただけると幸いです。
では、本編に移ります。
②地域リハビリマップ(主観で作成)

では、地域におけるリハビリが受けられる場所をご紹介します!
今回は各リハビリ機関をICFの身体機能・活動・参加と重症度に見合うように分類しました。

【重症(入院レベル】
①病院(黄土色)
➡ 言わずもがな、重症であれば入院してリハビリを受けます。近年は早期に退院を勧められることも多くなっているため、退院後のフォローアップが重要視されています。
【中等度(自宅で介助ありで生活できるレベル)】
②通所リハビリ(淡赤色)
➡ 定義は「心身の機能の維持回復を図り、日常生活の自立を助けるために行われる理学療法、作業療法その他必要なリハビリテーション(①)」とされています。
後述する「通所介護」と比較すると、年齢層・介護度ともに高いようです。

③自費リハビリ(黄緑)
➡あまり聞きなじみのない施設かもしれません。こちらは民間企業が運営しているリハビリ施設になります。
スタッフはほぼ全員理学療法士か作業療法士で本格的なリハビリを受けることができます。
しかし、医師がいない上に2か月・週2回のリハビリで約30万円と超高額…。
サービスの正当性も議論になっているので、積極的に利用者へ勧めることは難しいと思います。
④訪問リハビリ
➡ご存じの通り、自宅でリハビリを行うものです。医師からの指示書が必要ですが、マンツーマンで自宅環境でリハビリを受けられることは地域住民からもニーズの高いリハビリです。
しかし、令和3年度の報酬改定で要支援者の12ヶ月より多い利用期間は減算対象となったため、軽症者が足切りされる例が頻発しているようです。

⑤通所介護
➡近年ではマシンやリハビリ職が勤務している「リハビリ特化型デイサービス」も増えてきました。とはいえ、まだまだ質にはバラツキが多く、なんちゃってリハビリも多い印象です。
紹介する時は専門職の常駐やリハビリ内容を事前に聴取した方が良さそうです。
いかがだったでしょうか?ぜひ、参考にしてみてください!
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
【参考・引用文献】
①厚生労働省:通所リハビリテーション(参考資料)
②厚生労働省:令和3年度介護報酬改定の主な事項について
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